メッセージ



クリスマスメッセージ


“...平和があるように...”

クリスマス、おめでとうございます!
 街は、クリスマス・ムードになってきました。クリスマスは、どんな日なのでしょうか。今年、日本では元号が「令 和」になり、祝われました。クリスマスとは、年号を決めた出来事「イエス・キリストの降誕」を祝う日です。それを境 に、世界の歴史がB.C.(Before Christ「キリスト以前」)とA.D.(Anno Domini「主の年」)に分けられた故です。 その日、クリスマスの知らせを告げる者が言いました、「見よ、すべての民に与えられる大きな喜びを、あなた がたに伝える。きょうダビデの町に、あなたがたのために救い主がお生まれになった。この方こそ主なるキリスト である」。その後、讃美がありました、「神に栄光があるように、地の上では、...人々に平和があるように」。 今年、アジアの平和が崩れました。香港では中国政府からの圧力により民主化運動の鎮圧が激化し、台湾 では非常な危機感から総統が声明文を出しました。また、日韓関係は最悪となり、北朝鮮からのミサイル攻撃 の危機感も増しています。さらに、日本国内では、世界的異常気象による大災害の多発、危険ドラッグ、貧困、 介護問題、孤独死...と、命の危険を感じ、平和への強い願望がわたしたちの心に生まれています。さらに、憲 法改正という言葉にさえ、国が誤った方向に進んではいないかとの不安を感じる時代です。 だからこそ、「地の上では、...人々に平和があるように」との言葉は、心に響きます。イエス・キリストの降誕は、 そんなわたしたちの心に真の平和をもたらすものなのです。


I.神との平和を
 人は、本来神と交わりのできる者として創造されながら、神と共に生きることを好まず、神から離れてしまいま した。その結果、人は罪の中に生き、お互いを傷つけ合い、殺し合い、奪い合うようになりました。国家間の争 い、犯罪が多発する現代社会、世界の問題の原点が、ここにあります。しかし、神は、人類のこのような罪を赦し、 わたしたちの心の傷を癒し、お互いが赦し合って和解できるように、イエス・キリストを世に送って下さいました。 イエス・キリストは、わたしたちの罪を負って十字架にかかり、身代わりに神の罰を受けて下さいました。それ によって、わたしたちの罪を赦し、神との平和をわたしたちに与え、互いに赦し合う道を開いて下さいました。

II.人との平和を
 神は、わたしたちが人との間にも平和があるように、と願っておられます。イエス・キリストは十字架の上で、わ たしたちの悲しみや痛みをも負われました。それは、わたしたちの心が癒されるためです。 わたしたちは、自分の罪が神に赦され、また、心の傷が癒されていく時、人をも赦し、和解できるようになりま す。神は、わたしたちがお互いに赦し合って和解できるように、イエス・キリストをこの世に送って下さいました。

III.あなたの心に平和を
 あなたは、お忙しく毎日を、一生懸命生きておられることと思います。大切なことです。しかし、忙しさと辛さの あまり、何も見えなくなり、何も聞こえなくなることがあるかも知れません。そんな時、知って下さい。何よりも誰よ りも、神はあなたに目を留め、あなたに寄り添い、「あなたに平和と安心」を与えたいと、願っておられます。
 あなたも この神からの平安を得、さらに、平和を求める人々と共に、人々と郷土を愛していかれては如何でし ょうか。

 今年のクリスマス、「神との平和」と「人との平和」が、あなたの心にも届きますように、また、世界に平和がある ように、心よりお祈り致します。

「いと高きところでは、神に栄光があるように、地の上では、み心にかなう人々に平和があるように」(聖書)



祈りつつ
日本イエス・キリスト教団 神田川キリスト教会
牧師